年齢肌のお悩み……シミと肝斑の違いとは?
年齢とともに気になってくる肌のシミ。
ぱっと見には気がつかないものですが、シミには色々な種類があります。
特に「肝斑」と言われるものは一般的なシミとは発生する原因が違うため、他のシミと同じようにケアしてしまうとかえって悪影響を及ぼす可能性もあります。
健やかな肌を保つためにも、シミと肝斑の特徴や原因の違いについてチェックしてみましょう。
ケアの方法とあわせてご紹介いたします。
シミ・肝斑のそれぞれの特徴とは?
一般的なシミは「老人性色素班」と言われるもので、最初は小さな数ミリ程度の円形に近い形で肌に現れます。
放置しておくと大きく広がってきたり、色が濃く変化していったりすることがあります。
一方、肝斑は両頬のあたりに左右対称に出現するのが一般的です。
境界線がハッキリとせず、もやもやと広がって肌に現れます。
こめかみ近くまで広がっていたり、目の下の頬骨の上に細く出てくるなど、肝斑ができる範囲には個人差があります。
こんなに違う! シミ・肝斑ができる仕組み
シミは、紫外線から皮膚を守る「メラニン」という色素が肌に現れたものです。
通常メラニンはその役割を終えると、ターンオーバーという肌の代謝機能で古い細胞とともにアカとなって排出されます。
しかし、紫外線の浴び過ぎや摩擦などの影響によってメラニンの排出が追いつかなくなると、メラニンが皮膚内にとどまりシミとなって現れてしまうのです。
そして、肝斑ができる主な原因は、女性ホルモンだと言われています。妊娠や出産、閉経などにより女性ホルモンのバランスが大きく乱れると「プロゲステロン」という女性ホルモンが増加します。増加したプロゲステロンは肌の内部でメラニンを生成する色素細胞(メラノサイト)を刺激するため、過剰に生産されたメラニンが色素沈着して肝斑となって現れてしまうのです。
知っておきたい シミ・肝斑それぞれのケア方法
毎日の習慣が大事! シミを防ぐスキンケア
シミは一度できるとなかなか消えてくれません。シミに悩まされないためには、防ぐケアに注目することが大切です。
正しい洗顔方法はシミの予防になります。肌の摩擦はシミの原因の1つです。洗顔をする際には細かい泡をたっぷり作り、力をいれずに洗いましょう。
また、顔を拭く時にもタオルで強くこすらないようにしましょう。
シミの予防には肌のターンオーバーを促進することも大切です。
保湿を毎日しっかりすることで肌の角質層が柔らくなり、古い角質がはがれやすくなることでターンオーバーを助けます。
すでにできてしまったシミには、美容クリニックでのレーザー治療などの方法もあります
肝斑には内服薬が有効
シミには有効なレーザー治療ですが、肝斑での治療には注意が必要です。
肝斑の場合、レーザーで肌に強い刺激が与えられると、肌内部のメラニンが増殖し肌が黒ずんでしまう可能性があるため、肝斑の改善には主に「トラネキサム酸」というアミノ酸の内服薬が処方されます。
トラネキサム酸はメラニンを作り出す色素細胞(メラノサイト)の働きを抑え、肝斑の発生を抑制するのです。
個人差はありますが、内服しはじめて約4~5週間で効果が現れてくると言われています。
紫外線が強くなってくるこれからの季節、ますますスキンケアは大事になっていきます。
自分の顔にできているシミが肝斑なのか、どういった種類であるかを考え、それぞれに合ったケアをして健やかな肌を保ちましょう。