教えて!先生|皮膚科医の先生達の美容アドバイス|美肌ドクター

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教えて!阿部圭子先生 「美しさは外から、内から、心から」

阿部圭子先生“医療はハート、治療は誠心誠意”をモットーとしてニキビ、シミ、シワなどの美容皮膚科治療を中心に安全で効果的なケミカルピーリングやレーザー治療、個別のスキンケア指導の他“身体の内からのスキンケア”を常に考えて治療に臨んでいる。各種の講演会や雑誌のコメンテーターとしても活躍中。趣味はエアリアルヨガとワイン。

「内外からのケア」と「心のケア」が美肌作りの合言葉

女性として「キレイでいたい」と思う気持ちはごくごく自然な感情です。
でも、スキンケアだけでは不十分。
美しさは外から、内から、心から。三位一体のケアを行うことが、
女性本来の美しさを保つ秘訣となります。

【外からのケア】 「ターンオーバー」と「光老化」がキーワード

外からのスキンケアで意識すべきなのは「ターンオーバーの乱れ」と
「紫外線による光老化」だということを覚えておきましょう。

【ターンオーバー】
ターンオーバーが乱れると、肌のうるおい成分「NMF」が減少し、
肌の乾燥を加速させていくのです。
しっかり保湿を行い、ターンオーバーが乱れないように心がける必要があります。

【紫外線】
さらに紫外線を浴びることで老化につながる「悪玉活性酸素(フリーラジカル)」が大量に生み出されるのもポイントの1つ。
そのため、紫外線ケアには力を注がなければなりません。

【内からのケア】生活習慣の見直しが欠かせない

睡眠や運動、食事などの日々の生活次第で、私たちの肌は大きく変わります。
今回は「食事」にフォーカスしてご説明します。

「栄養を摂ること」が食事の目的です。
美肌をキープするためにはビタミン類の存在が欠かせません。
特に以下のビタミン類は人間の体内で作りだせませんので、
不足することがないようにしましょう。

◆ ビタミンA
にんじんやかぼちゃ、モロヘイヤなどに多く含まれるビタミンAは、
肌環境を整える上で積極的に摂りたい栄養素です。

◆ ビタミンB群
卵や牛乳、魚類に豊富なビタミンB群は8つの種類に分けられます。

そのどれもが、過酸化脂質を抑えたりコラーゲンの生成を助けたりなど、
肌のサポートに欠かせない役割を持っています。

◆ ビタミンC
レモンでおなじみのビタミンCはトマトやパプリカなどにも多く含まれています。
コラーゲンをつくり出し、メラニンを抑える大切な役割を持つビタミンCは熱に弱いので、ゆでたり炒める際は、短時間でつくりましょう。

◆ ビタミンE
ピーナッツ、アーモンド、いくらなどに含まれるビタミンEはサラサラ血液の源です。
また、メラニンの生成も抑制してくれるのも大きなポイントとなります。

エイジングケアの一環になる食事

若々しい肌を保つのは簡単なことではありませんが、これから紹介する食べ物がきっとサポートしてくれるはずです。

  • ヨーグルト
    ヨーグルトに含まれる乳酸菌は腸の運動を促してくれるので、肌にも多大なる効果を与えてくれます。胃酸が少ない食前に食べるのがオススメです。
  • しょうが
    しょうがは体を温めて、血行を改善させてくれる食材です。腸の働きを助けてくれる作用もありますので、日々の食事に組み込んでみてはいかがでしょうか。
  • アボカド
    良質な脂質を含むアボカドは血管に弾力を与え、血液をサラサラにしてくれる食材です。しかも先ほど紹介したビタミンEや腸内環境を整える食物繊維も含んでいますので、ぜひとも摂りたい食材だと言えるでしょう。

全身のケアが女性の美しさを作る

年齢を重ねると、自ずと代謝は低下していきます。
代謝の低下は肌トラブルや肥満の原因となりますので、美容の大敵です。

スキンケアや食事だけではなく、代謝アップにつながる運動も生活に組み込んでください。
「でも運動はニガテだし……」という方もご安心を。
家で簡単にできる代謝アップエクササイズをご紹介しますので、
ぜひお試しください!

『寝ながら股関節ストレッチ』

・仰向けに寝転がります
・右脚を曲げて、時計回りに5回動かしてください
・次に、反時計回りに5回動かしてください
・左脚も同じように動かしましょう

たったこれだけで体の血流が良くなり、全身の代謝アップにつながります。

美しさの決め手は【心のケア】

内外からのケアで美しさにアプローチしている方でも、意外と「心のケア」を見逃しがちです。
常に新しいことにチャレンジし、趣味や仕事に前向きな姿勢でいること。
つまり、「ポジティブであること」が私たちの心に栄養を与えてくれます。

事実、自己実現のために、考え、判断し、行動している方は、いつまでも若々しいままですよね。
マイナス思考は自律神経のバランスを崩し、体と肌の調子を崩す大きな原因です。

シミやニキビなどを眺めながら「肌が荒れちゃった……どうしよう……」
と悩んでいるだけでは、ますますキレイな肌から遠ざかってしまいます。

自分の肌の問題を見つめ直す時も、「これを治したらもっとキレイになれる!」というように、
前向きな姿勢を忘れないでスキンケアを行っていきましょう。

また、心をリラックスさせるだけではなく、ちょっとした緊張感を与えるのも大切なポイントです。ドキドキしたり、ワクワクしたりするのが、心の美容液になりますよ。

「なんとなくのスキンケア」では美しさは保てません。
しっかりと体の外と内、そして心のケアを行って、女性本来の美しさをキープしましょう!

 

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